神戸元町ダイアリー2016年(3)

今回初めて国政選挙に参加するみなさんに向けてマスコミは大キャンペーンを展開中です。

 

ものすごくこっそり告白すると、個人的には投票率アップキャンペーンには反対です。

投票率が上がると自分の一票の重さが減るからです。

正直言うと私以外の全ての人に棄権して欲しいくらいです。

 

それにしてもみなさんは大変だと思います。

投票しろ投票しろと煽られるけれども、老人の既得権益を削って若者に回そうと主張する政党が一つもないのですから。

どこに入れても自分の得になりません。

 

恥ずかしいことを白状しますが、「投票したい人がいない」「支持したい政党がない」場合の投票術というものを私たちより上の世代は発明できないまま今に至っています。

棄権するという人もいます、白票を投じるという人もいます。

みなさんならお分かりの通り、いずれも幼稚な方法です。

当選させたい人はいなくても落選させたい人がいる場合、対立候補に票を投じるという方法もあります。

しかし二人区、三人区の場合はあまり有効ではありません。

 

選挙において「投票したい人がいない」のは決して珍しいことではありません。

そして珍しくもない事態なのにそれに対処する方法が存在しないのは、制度に欠陥があるということです。

私も含めた年寄り世代は、欠陥だらけの古臭い選挙制度を、つまりはポンコツ民主主義をポンコツのままみなさんに手渡そうとしているわけです。

すみません、私たちが無能で。

18歳、19歳のみなさん、本当にご迷惑をおかけしますが、どうか頑張ってください。

 

あ、年金は払っておいた方がいいですよ。

何だかんだ言っても国の補助があるので民間の年金よりは絶対に有利ですから。

 

(2016年7月1日)

 

妖怪のやっつけ方

 

(1)

 

「世界を欺く商人たち」というアメリカの映画があります。

 

異常気象に警鐘を鳴らす「不都合な真実」という映画がありました。

地球温暖化を防ぐためにCO2排出を減らそうという主張でした。

世間にはこれとは立場を異にする科学者たちもいて、今回の映画は彼らを描いたドキュメンタリーです。

 

地球温暖化説に反対する科学者たちの卑劣なやり方を告発する内容ですが、温暖化やその原因について科学的に論証をするわけではないので、フェアな映画ではありません。

しかしこの映画を見て驚いたことがあります。

温暖化が真実かどうか、その原因がCO2かどうかについて熱い論争を繰り広げている科学者たちですが、両者ともタバコの害については完全に決着済みと認めているのです。

日本たばこ産業の主張を見ると、あたかもタバコの害について科学者の意見が分かれているような印象を受けますが、世界的にはすでに結論の出た科学的事実なのでした。

 

(2016年7月13日)

 

(2)

 

かつてアメリカのタバコ業界は御用科学者たちを大量に動員してロビー活動をおこないました。

そのやり方は主に三つです。

 

1)タバコの害を証明するデータの粗(あら)を探す。

2)タバコの害を訴える学者の個人攻撃をする。

3)タバコよりも毒性の強いものをやり玉に挙げる。

 

この手法はかなり効果的でした。

が、どんなに詭弁を弄してもいつまでもごまかしようはなくて、やがてどんな律儀な御用学者もタバコの害を否定し続けることはできなくなってしまいました。

タバコ御用学者は絶滅しました。 アメリカでは。

ところが日本ではまだそうではありません。

日本での反・脱煙活動はまだまだ意気盛んです。

その様子はまるで、アメリカを追い出された妖怪が安住の地を求めて日本に逃げ出してきたかのようです。

 

(2016年7月15日)

 

(3)

 

環境、原発、異常気象などなどスケールの大きな問題について判断を下すのは私たち素人には荷が重すぎます。

いずれも専門の科学者の間でも意見が分かれる(と主張する人がいる)大問題なのです。

結局問題を解決するのは科学者ではなく、もちろん政治家でもなく、「時間」ではないかと思ったりします。

 

話は脱線しますが、今世間をにぎわせているこの健康法やあの特別水なども、同様のことがあてはまります。

高い金を払って飛びつく前に1年間様子を見てはいかがでしょうか?

1年後にはほとんどのものは消え去っていると思います。(これまでもそうでしたよね?)

で、スケールの大きな問題に対して私たちはどう向き合うべきでしょうか?

私にも答えはありません。

 

ですが、小学生の夏休みのころから長い時間を経て、何となく分かってきた人生の摂理らしきものは、あります。

つまり、気が重いことの方が大体において正しい、ということです。

宿題を今するべきか、先延ばしするべきか、40年以上悩み続けてきましたが、ほぼ100%「しんどい方が正解」でした。

 

直面している大問題において一番しんどいやり方は「原発に頼らずCO2を減らす」だと思います。

全然科学的でも論理的でもありませんが、おそらくこれが正解なのだろうという気がします。

 

(2016年7月20日)

 

プロ野球二軍戦を見に神戸サブ球場に行ってきました。

 

バッファローズは来年神戸から完全撤退するそうなので、この球場でファーム戦が観られるのは今シーズン限りになりそうです。

実は先日タイガース戦を観に鳴尾浜にも行ったのですが入場制限のため入れませんでした。

今後神戸在住のファームファンにとっては厳しい状況になりそうです。

 

それにしても真っ昼間の神戸サブは暑いです。

スマホ本体温度上昇のためカメラのピントが合いません。

 

で、お目当ての福井選手ですが7回2被本塁打4失点。

かたくなに外角ばかり攻めてこれですから、もし、仮に、ひょっとして、内角球が活かせれば一軍でも行けそうです。

 

(2016年7月25日)

 

以前はGoogleで「神戸」「胃腸科」で検索すると個々の病院がヒットしました。 (たとえば「松本胃腸科クリニック」とか!)

今ヒットするのは主に口コミサイトです。

閲覧回数や更新頻度に基づいてGoogleエンジンが検索順位を決定していたのが、今ではそれ以外のファクターが重要視されます。

つまり広告料。

その流れ自体は当然のことですし、そもそもGoogleだってそれを見越して当初は慈善事業かと思われた検索システムを展開したのです。

かつては検索されたくない人でも検索されてしまう仕組みだったのが、徐々に検索されたい人が検索される方向に変わってきていると言えるでしょう。

 

そういう意味で「ポケモンGO」は初期のGoogleを思わせるアイデアで興味深いです。

今でこそ「迷惑だからポケモンを出さないようにして欲しい」などのクレームが寄せられているようですが、やがて金も払わないスポットには出なくなるでしょう。

逆に言うとポケモンを素朴に楽しめるのは今しかありません。

小学生のみなさん、やるなら今です(?)。

 

(2016年7月27日)

 

Googleと言えば……、

 

各自動車メーカーが自動運転車の開発にしのぎを削っている中、Googleも積極的に走行実験をおこなっているようです。

この話を聞くと何だかめまいがしそうです。

自動車メーカーが開発するのは感覚的に理解できます。

銀塩カメラメーカーがデジタルカメラを開発するのと同じです。

いい写真に必要なのは、解像度よりも、最終的にはいいレンズや操作性なのだという発想です。

内外の自動車メーカーもきっと乗り心地や操作性を重視した自動運転車の開発をおこなっていることでしょう。

 

しかしGoogleはそこを飛び越えて、「自動運転に本当に必要なのはルート検索機能でしょ?」と考えているわけです(きっと)。

さらに言えば「運転というのは所詮囲碁の石を盤面に置く作業であって、知能が要求されるのはどこに置くか判断する過程だ」と考えているわけです(多分)。

もっと言えば「検索のノウハウも持っていないくせに自動運転なんでできると思ってるの?」と考えているわけです(もしかしたら)。

そう考えると自動車メーカーはちょっと分が悪そうです。

頑張れ日本車メーカー。

 

(2016年7月29日)

 

人類の英知

 

(1)

 

銀行のATMの行列を見ると「人類ってさすがだな」と思います。

いわゆる「フォーク並び」という並び方です。

合理的なのは誰の目にも明らかです。

しかし一人の力ではどうしようもありません。

それなのに大規模な啓蒙活動を経ることなく定着しました。

 

社会の成熟度をあらわす現象だと思うのです。

 

エスカレーターの片側空けも同じです。

片側空けは危険だからと反対する人もいますが、「片側を空けよう」という発想自体は「さすが人類」的アイデアです。

「危険だからやめよう」と反対するよりも、「じゃあ危険でないようにエスカレーターを進化させよう」と考える方が未来的です。

「未来的」という言葉にまだロマンを感じる世代の意見ですが。

 

(2016年8月10日)

 

(2)

 

エスカレーターの片側空けよりももっと壮大な人類の英知があります。

EUです。

どれくらい壮大かと言って、その仕組みがよく理解できないくらい壮大です。

EUに加盟するために国内の財政事情を改善させる必要があるなんて、経済素人にはぴんと来ない話です。

EUを恒久的に安定的に運用するためにシミュレーションを繰り返してようやく導き出された基準なのでしょう。

「ATMには一列で並びましょう」という発想の究極の進化形だと思います。

 

ところがこのせっかくの進化に水を差すような国があるから驚きです。

言ってみればフォーク並びを無視して割り込むような。

いや、フォーク並びを無視するどころか、普通に電車の列に割り込むようなやり方と言った方が正しいです。

あるいは女子トイレがいっぱいの時に男子トイレの個室に入っていくおばさんたちのようなやり方というか。

もしかすると会社のバーベキューに親戚を大勢連れてきてさんざん食べまくって、準備の手伝いも片付けもせずお金も払わず帰ってしまうようなやり方というか。

それとも新幹線の指定席に切符なしで座って、切符の持ち主が現れるとビールと弁当の残骸をそのまま放置して行ってしまうようなやり方というか。

あるいは……もういいって?

 

イギリスがやったのは大体そんな感じのことだと思います。

 

(2016年8月17日)

 

タイミングが合わず、なかなかオリンピック中継が見られません。

そのうちにNHKが5時間くらいの総集編を放送してくれると信じながら待っているところです。

でもオリンピックにちなんで過去のオリンピックの記録映像の放送もあって、これは個人的には最高に嬉しい拾い物でした。

 

ヘンリー・マンシーニの「リュドミラのテーマ」という曲があります。

ミュンヘンオリンピックの記録映画のために書かれた曲です。

これがとっても美しい曲なのですが、これまで映画本編を観る機会がありませんでした。

ついに今回観ることができました。

想像していたよりもずっとずっと素敵な映像でした。

この世で一番美しい曲です。

 

(2016年8月19日)

 

この世で一番美しい曲ついでに、一番かっこいい曲です。

同じバンドの「Walking Corpse」「I See Red」と激しく迷いましたが、やっぱりこれです。

 

プロレスラーかプロ野球選手になった時には入場テーマはこれで行こうと思っているところです。

 

(2016年8月22日)

 

ついでに二番目、三番目候補です。

 

ここまで速いとライヴでは何をやってるか分かりません。

ディスク上のみに存在する仮想芸術ということでしょうか。

ビートルズもグールドも泣いてひれ伏せ! って感じです。

 

これを聴くとこの世に存在するロックミュージックのうち99.99%が去勢ロックだということがよく分かります。

 

(2016年8月24日)

 

8月24日ジャイアンツ戦での福井投手です。

5回の裏、右膝に打球を受けた福井投手はマウンド上でうずくまります。

この時点で1対2で1点のビハインド。

このまま交代となれば、相手投手の調子もいいだけに敗色濃厚です。

治療インターバルののち福井投手はマウンドに復帰します。

後続を断った福井投手は次の回先頭打者として二塁打を放ちます。

 

この一撃を足掛かりにカープはこの回一気に試合をひっくり返したのでした。

優勝に向かって突っ走るチームにあって、これまで蚊帳の外状態だった福井投手が投打に渡って大活躍。

ついでにチームとしてもこの勝利でようやくマジック20が点灯。

ついつい嬉しくて書き込んでしまいました。

 

(2016年8月26日)

 

当院の診察に予約は必要ありません。

予約しなくてもそれほどお待ちいただくことはないと思います。

問題は「それほど」はどれくらいなのか? ということです。

 

先日家族の付き添いで大阪の総合病院に行きました。

予約の段階で診察予定時間を告げられていましたが、実際に診察室に入ったのは予定時間の1時間あとでした。

私のあとの順番の人にも焦った様子はありませんでした。

この病院の「1時間」は「それほどではない」ということです。

 

翻って、当クリニックの待ち時間を調べてみると、

 

90%の方は待ち時間が10分以内

99%の方の待ち時間が20分以内

 

です。 松本胃腸科クリニックの「それほど」とは「20分」と考えていいと思います。

 

(2016年9月9日)

 

神戸元町ダイアリー2016年(2)名古屋大旅行<main>特別企画「優勝おめでとう!」


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