神戸元町ダイアリー2006年(2)

ネコを3匹飼っていますが、その内一匹が最近ころころと太ってきました。 
まるで大きな芋虫がごろごろしているようではなはだ見栄えが悪いです。
エサをやると真っ先に飛んできて食べるし、他の2匹が食べていてもエサ容器ごとひったくってしまうし、とっても食い意地が張っているので太るのも当然なのですが。 
多頭飼いの一匹だけダイエットさせるいい方法はないものでしょうか?

 

(2006年3月2日) 

少しタイミングを逸した話題なのですが、堀江社長が逮捕された時に彼の「金で買えないものはない」という発言が異常なまでに強調されて報道されていました。 
どうやら「金で買えないものはない」という発言に抵抗感を感じる人々がいるようです。
しかし金(通貨)とは物の価値を計るために存在するもので、それ自体に価値はないはずです。
その前提を踏まえると彼の発言は、「全ての価値は相対化できる」という、ごく当たり前な内容を表現しているに過ぎません。
金(通貨)自体に価値を認めない人からすれば彼の発言は不穏当でも何でもないのです。
逆に金(通貨)に対して特別な意味づけを持っている人にとっては、彼の言葉は人の尊厳を無視した傲慢な発言に思えるかもしれません。 
つまり金に妄執を感じている人こそが彼の発言に反発する、という奇妙な構図が成り立ってしまうのです。 
実はこれと同じねじれが世論調査などのアンケートなどでもよく見られます。 
「あなたはセクハラをした事がありますか?」というアンケートがあったとします。
するとセクハラに罪悪感を持たない人は自分の行為がセクハラだとは思っていないのでポイントは低くなります。
セクハラに気を使っている人ほどポイントが高くなるという逆転現象が起きてきます。 
マスコミの世論調査など、よく気をつけないと騙されてしまいそうです。

 

(2006年3月6日)

初心者のための料理の本が売れているそうです。 
「ゆがく」と「ゆでる」はどう違うか? 
「塩少々」とはどれくらいか? 
そういうことまで詳しく教えてくれる本らしいです。
それならさらにもう一歩進んで「この食材はどのコーナーに売っているか」まで説明してくれると初心者としてはありがたいです。 
みなさんはパイシート、輪切り唐辛子、重曹がどこに売っているかすぐぴんと来ますか? 
この間はスーパーを何周も回りましたが、結局練乳を探し出せなかった私でした。

 

(2006年3月9日)

WBCという野球の世界大会が行われています。 
地区ごとにリーグ戦を行い、勝ち残ったチームがさらに決勝トーナメント出場を賭けて戦うという、サッカーのワールドカップと似たようなシステムです。
気がつくのはヨーロッパもアメリカもリーグ戦を重んじることです。
「強いチームが敗退しない」システムを彼らは重要視します。
「強いチームが勝つシステムこそが正しいシステムである」と信じているわけです。
番狂わせに最高のドラマを見出す日本人とは基本的に考え方が違うようです。 
さらにアメリカ人は学生スポーツでも偏差値の違う学校同士の対戦に意味を認めません。
ボクシングなどでも細かく階級を分けて公平さを尊ぶ、いかにもアメリカ人らしい発想です。
階級が存在しない格闘技を国技とする日本とは理念が違うのでしょう。 
が、しかし、スポーツに対する理念は異なっても、高校スポーツの場合、完全トーナメント制が分かりやすくてとてもエキサイティングなコンテンツであることも確かです。
高校生なら学校による体力差がそれほどありません。
全国大会の1回戦でアラスカ代表チームがフロリダ代表チームに勝ってしまうこともありえます。
アメリカでも完全トーナメント制の高校野球大会を開けば絶対に盛り上がると思うのです。 
スポーツはリーグ戦で行うのが当たり前だという思い込みがビッグビジネスの芽を摘んでいるとすればもったいない話です。

 

(2006年3月13日)

近くのスーパーでは買い物袋を取る時に募金箱に5円入れる仕組みになっています。 
自前の買い物袋を用意しているエコな人もいれば、お金を払わず何枚も取っていくエゴな人もいて、それはそれで社会の縮図のようで興味深いものです。
困るのは財布の中に5円玉がない時です。
その5円のためにわざわざ両替するほどでもないので、1円でも2円でもあればとりあえずそれを入れて(心の中で勝手に)勘弁してもらったり、10円玉しかなければ渋々ですがそれを入れます。 
そこでどのように支払えば「長い目で見れば1回につき5円払う」ことになるのか計算してみました。 
財布の中に1円玉と5円玉があればそれを全部入れる。1円しかなければ1円を、9円あれば9円入れる。 
一番小さな硬貨が10円なら払わない。 
一番小さな硬貨が50円ならそれを入れる。 
一番小さな硬貨が100円か500円、あるいは小銭がない時は入れない。 
これなら1回当たりちょうど5円の支払いになります。
計算が間違っていたらごめんなさい。

 

(2006年3月16日) 

またまたスーパーマーケットネタですが、冬の間何故か消えていた「こんにゃくそうめん」が再び店頭に並ぶようになりました。 
今年の製品は去年のものよりも臭いが少なくて、水洗いの必要もほとんどありません。
炒めても茹でても食感がほとんど変わらないので普通のパスタと同じように調理できて、しかも低カロリーです。
私はパッケージされているドレッシングは野菜サラダに流用して、「こんにゃくそうめん」にはカルボナーラソースやナポリタンソースをかけて食べています。
最近のお気に入りはひき肉と豆板醤を使った「坦々麺」風です。
一度お試しください。

 

(2006年3月20日)

奈良県の青少年補導条例に対してあるカリスマ教師が疑問を呈していました。 
子どもたちが大人に「どうして○○してはいけないの?」って問いかけた時に、「法律で決まっているから」と答える大人がいる。
これでは子どもと話したことにならないし、子どもは納得しない。
夜中にうろうろしてはいけないという条例を作っても何の解決にもならない。
もっと大人一人ひとりが子どもに真剣に向かい合う必要がある、という論旨でした。 
さすがにカリスマ教師、言うことが立派です。
しかしシステムとは普通の人が普通のことをすれば普通に目的が達成される、そういう仕組みのはずです。
カリスマ教師でなくても子どもをちゃんとしつけられる、スーパーマンでなくても子どもを非行から守れる、そういうシステムの構築のために私たちは試行錯誤しているのです。 
カリスマ教師はシステム論に口を出すべきではない、カリスマ教師ならそのくらいは知っていて欲しかったと思います。

 

(2006年3月23日)

当院のナースもダイエットグッズをいろいろ試しているようですが、効果のほどは今一つのようです。 
医学的には筋肉トレーニングも有酸素運動も減量には効果的でないという結論が出ていますが、それを頭で分かっていてもテレビショッピングでついつい買ってしまうのだそうです。
差し当たってはラテラル・サイ・トレーナーを半額で買ってくれる人募集中とのことです。 
効果的でないと言っておいて何ですが、欲しい方はどうぞご連絡ください。

 

(2006年3月27日)

この間119番に電話をしました。 
歩けない患者さんの移送のためです。そうしたら対応の横柄なこと。
面倒くさそうな口調で患者さんの状態の説明だけさせると、何の返事もなく電話を切ってしまったのです。
話が通じたのか心配でもう一度かけ直すと、「その話は聞いた」とつっけんどんな答え。
移送に来られた救急隊員が機敏で親切だっただけにこのギャップにはびっくりさせられました。 
救急車をタクシー代わりに使う人が多くて救急隊が迷惑しているという話はよく聞きます。
もしかするとそれを防ぐために無愛想教育をしているのでしょうか。

 

(2006年3月30日)

またまたテレビ番組の更改期です。 
あの騒々しいだけの長時間バラエティの視聴率はどうなっているのでしょうか? 
この時期レンタルビデオがどれもレンタル中なのはたいていの人がうんざりしている証拠だと思うのですが。 
新作がレンタル中なので往年の名画を借りようと思いましたが、我が家のビデオデッキが再生不安定なためレンタルするならDVDオンリーです。
しかし古い映画はいまだにビデオカセット中心です。
レンタル業界のみなさん、次の番組更改期には、話題の新作の大量リリースを、それが無理ならかつての名画の大量DVD化をお願いします。

 

(2006年4月3日)

「ダ・ヴィンチ・コード」が文庫落ちしたのでさっそく読んでみました。 
ルーブル美術館に始まりスイス銀行、パリ郊外の大邸宅に自家用ジェット機、そしてウェストミンスター寺院と、まるでヨーロッパ観光案内のような絢爛豪華な舞台です。
スティーヴン・キングばりのけれん味たっぷりのストーリーテリングと、キリスト教の歴史や絵画の中の「象徴」など、読んでためになるうんちくもたっぷり。
謎解きや暗号解読もほどほどの難易度で、さらにハーレクインのスパイスも少々加えて、世界的ベストセラーも納得の一大エンターテインメントです。 
ただ、初期キリスト教やルネサンス芸術を扱うわりに文章があまり重厚でなくて、その点は好みが分かれるかもしれません。 
5月公開の映画ではヨーロッパ風の渋めの画面と落ち着いた演出で、もっと重厚さを強調して欲しいと思います。

 

(2006年4月7日)

新聞のテレビ欄を見ていて気がついたことがあります。 
「常識クイズ」や「知能テスト」など、一家そろって見られる、特に父親にも見てもらえる内容のバラエティ番組が増えてきたこと。
それからNHKのニュースが夜9時に前倒しになったこと。 
政府の調査では景気は上向き傾向にあるようですが、お父さんの帰宅時間はまだまだ早いままのようです。

 

(2006年4月10日)

「新聞の特殊指定」を公正取引委員会が見直そうとしているようです。 
特殊指定というのは新聞を全国どこでも同一価格にしようという取り決めです。
この見直しに対して新聞社側は猛反対しています。
その理由がなんと「特殊指定の廃止は新聞社の経営基盤を揺るがし、権力を批判できなくなる可能性がある」。 
面白い理屈です。 
「経営基盤が揺らぐのなら権力を批判するのをやめます」つまり「お金が儲からないのなら権力批判なんてしません」と言っているのですから。
マスコミに正義などないとは思っていましたが、ここまであからさまに言うとは驚きでした。

 

(2006年4月13日) 

「芸術新潮」という雑誌を待合に置いているのですが、この間は「ひらがな」特集でした。 
今年は古今和歌集成立1100年なのだそうです。
古今和歌集は読んだことがないのですが、それでも流麗な手跡の「ひらがな」は意味を超えて心に訴えかけてきます。 
これぞ日本が世界に誇るべき文化です! 
と力説しながら、カルテに書かれた自分の文字を見てげんなりする私でした。

 

(2006年4月17日)

2006年3月、東京都立の一部の高校で卒業式の国歌斉唱時にほとんどの生徒が起立しなかったという報道がなされた。 
そういう事態を問題視する報道姿勢であったのか、それに対する都側の厳しい対応を批判する報道姿勢であったのか、詳しい経緯は不明。 


デンマークのムハンマド風刺漫画の件でも分かるように、イデオロギーや宗教よりも大切なのは基本的な礼儀だと思います。
それは国際社会だけではありません、身近な生活でもそうです。
権利を訴えたり正義を声高に主張する前に、先ず礼儀です。 
東京都立高校の生徒さんたち、過去の歴史を振り返り議論するのは結構です。
しかしセレモニーで国旗が掲揚され国歌が流れれば起立して敬意を表すのは最低限の礼儀です。
礼儀をわきまえない者に人と人との係わり合いの集積である歴史を勉強できるでしょうか? 
私は現在の日本の右傾化には非常に危惧を抱いています。
しかしそれに対峙すべきあなたたちが最低限の礼儀さえ理解できていない。
これではとてもあなたたちを応援するわけにはいかない、それが私の正直な感想です。

 

(2006年4月20日)

とは言うものの、教育基本法の改正を主張している人たちの胡散臭さもまた否定できません。 
何が胡散臭いか一言で言うと「愛国心なんてあんただけには言われたくない」、それに尽きると思います。
大規模開発で国土を破壊してきたのはあなたたちでしょう。
長期的視野と理念のない教育制度改革で子どもたちの学力の低下を招いたのはあなたたちでしょう。
そのあなたたちが「愛せよ」とのたまう「伝統」「文化」「郷土」は私が思っているものとは違うようです。
それぞれ「既得権益」「因襲」「土地利権」と言い換えた方がしっくり来ます。

 

(2006年4月24日)

長男ネコの嘔吐が最近ひどいのでかかりつけの獣医さんに相談しました。 
乾燥タイプのエサを一気食いすると、エサが胃の中で空気と胃液と混じって急激に膨張して逆流するらしいのです。
元気があるのなら心配しなくてもいい、とのことでした。 
長男ネコを観察したところ元気はあるようです。
一気食いしないようによく言い聞かせて様子を見ます。

 

(2006年4月27日)

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