海外の長篇小説ベスト100〜第9位(2)

カフカが好きな人が存在すること自体は、全然OKです。

ものすごくいやな気分になるのは、若い人たちの感想文の中にこういう文章をちょくちょく見かけることです。

 

「私の読解力が足りないせいか、面白さが分からなかった」

 

若いあなた、カフカが面白くないのはあなたのせいではありません。

100%カフカが悪いです。それプラス900%悪いのは、カフカが分からないと一人前じゃないみたいな雰囲気を漂わせている大人たちです。

カフカがつまらないと感じるあなたの読解力は10000%正しいです。

 

感想を書いている若者の中には、一生懸命に考えてカフカのよさを見出そうとしている人もいます。

しかし! せっかくの素直な感受性をカフカなんかでゆがめて欲しくないです。

不条理ものが流行ったのは大昔です。

私もその時には「不条理、かっこいい!」と心の底から思っていました。

今思い返せばロンドンブーツとラッパズボンみたいなもので、死ぬほど恥ずかしいです。

カフカを持ち上げるのは、恥ずかしかった自分を覆い隠したい大人だけです。

恥ずかしそうに「カフカなんかにはまったこともあったよなあ」とつぶやくのが、真っ当な大人の態度です。

 

この時代、わざわざカフカを読むくらいならサラリーマン山崎シゲルを読んだ方がましだと思います。


海外の長篇小説ベスト100〜第9位(1)

フランツ・カフカ「審判」(新潮文庫)

 

 

第9位にカフカの不条理ものがランクインです。

 

私はカフカが嫌いで、もしかすると好きになるかもしれないと思って

 

 

こういうのも読みましたが、結局もっと嫌いになっただけでした。

カフカを面白いと感じるためには、高い知能、豊かな想像力、鋭い批評意識が必要だという人もいます。

 

「不条理な現実に苦しめられているのに、何を好き好んで不条理な物語を読まないといけないのか」

 

みたいな考え方の人には理解できない小説ということです。

 


夢見る映画〜20世紀の100本の11本目の3

このままでは「ゴジラ」の最高傑作はハリウッド産となるところでした。

 

それはそれで仕方がないし、ある意味喜ばしいことでもありますが、正直寂しい気持ちもありました。

そう思っていると、ギャレス「ゴジラ」の2年後に最強の「ゴジラ」が登場してくれました。

 

 

2016年の庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」です。

 

これは99%手放しでほめたいです。

唯一テンポが緩むのが、合衆国の女性特使が出てくるシーンです。

しかし1953年版「ゴジラ」でも、山根令嬢が出るとストーリーがどんよりしていました。

もしかすると「シン・ゴジラ」の女性特使は、53年版「ゴジラ」の山根令嬢へのオマージュかもしれません(かなり無理なこじつけ)。


夢見る映画〜20世紀の100本の11本目の2

しかし1954年版「ゴジラ」があんまり面白くないとなると、「ゴジラはやっぱり日本人が作らないとだめ」という思い込みが根底から崩れることになります。

 

実際、2014年に作られたギャレス・エドワーズ監督の「GODZILLA ゴジラ」もなかなかの迫力でした。

 

 

ゴジラが戦うシーンが少ない(何と、怪獣との格闘シーンの一部が描写されない)、渡辺謙が物語的に全く機能していない(つまり渡辺謙を全部カットしてその分ゴジラを映せばよかった)、などなどの欠点はありますが、1954年「ゴジラ」よりは圧倒的に面白いです。


夢見る映画〜20世紀の100本の11本目の1

11本目は1954年製作の、本多猪四郎監督の「ゴジラ」です。

 

 

日本が誇る、世界のゴジラです。

何となく観たような気になっていましたが、今回あらためて観てみました。

 

これが終戦後10年目で作られたという事実には驚かされます。

ところどころ気合の入った特撮もあります。

 

しかし面白かったかと言われると、こっそり小声で「あんまり……」と答えたくなる程度の面白さでした。

 


つくし

突然つくしが食べたくなったので通販で買ってみました。

 

 

一番オーソドックスに卵とじです。

ほとんど半世紀ぶりの、懐かしい味でした。


「オペラ座の怪人」曲目紹介(2)

「THE MUSIC OF THE NIGHT」

 

ラウルの登場に焦った「音楽の天使」がファントムと名乗ってクリスティーヌの前に現れます。

そこで歌われるのがこの曲。意外とダークな部分のない、純朴で優しい歌です。

 

「MASQUERADE」

 

華やかな劇中劇の曲。

大勢の合唱と大オーケストラによって奏でられる豪華絢爛な曲を、ピアノ一台で演奏します。

音も多くて転調も複雑です。ナレーションをかぶせるのが申し訳ないような難曲です。

 

「THE PHANTOM OF THE OPERA」

 

壮麗なオペラ座を舞台にいくつかの運命が交錯して悲劇が進行する、まさにそのままのドラマティックな楽曲です。

ソプラノの歌は、地下の奥底の再低音から、大伽藍のてっぺんの最高音まで、激しく暴れまわります。

 

「THE POINT OF NO RETURN」

 

不気味でも哀しい、不安定だけど美しい、そんな不協和音はファントムの「憎いくらい愛(いと)おしい」という複雑な気持ちを表しているのでしょう。

後半の劇的な歌声を聴くと「愛」が「憎しみ」に打ち勝ったように思えます。いや、そう信じたいです。

 

「WISHING YOU WERE SOMEHOW HERE AGAIN」

 

余計なものを拭い去って、美しさだけに純化されたような曲です。

亡き人に捧げるのにふさわしい清らかな音楽です。

 

「ALL I ASK OF YOU」

 

いよいよ終曲です。

恋する二人を祝福する明るいメロディーに、ファントムの純愛を表す落ち着いた旋律が絡み合います。

「みんなに幸あれ、そしてファントムよ永遠に」と祈りたくなるようなエンディングだと思います。


「オペラ座の怪人」曲目紹介(1)

「オペラ座の怪人」

 

「メモリー」がミュージカルの曲の中で最高のナンバーだとすれば、最高のミュージカルはこの「オペラ座の怪人」だと思います。

 

とにかくどの曲も素晴らしいです。

ちょっとしたシーンに流れるBGMや、劇中劇で使われる音楽など、どこをとってもとろけそうな美しさにあふれていて、ポップスの宣伝文句でいうところの「捨て曲なし」です。

 

今回はこのたくさんの名曲から涙を呑んで10曲を選びました。

 

「OVERTURE」

 

ミュージカルのオープニングとしてあまりにも有名な曲です。

これを流しておけば劇的に盛り上がるので、テレビコマーシャルやバラエティ番組の効果音としてもよく用いられます。

しかしその安易な用いられ方の裏では、ピアニストが超絶技巧に泣いていることを、時々は思い出してあげてください。

 

「THINK OF ME」

 

若くて清らかな、クリスティーヌのデビュー曲にふさわしい曲です。

最後にはオペラ的なカデンツァも用意されています。

 

「ANGEL OF MUSIC」

 

クリスティーヌと、彼女の音楽の育ての親「音楽の天使」とのデュエットです。

「この頃の二人は信頼し合っていて、幸せだったよなあ」と感じさせてくれる素朴で美しい曲です。

……と思っていると最後に不気味な和音が鳴り響きます。何か不幸な出来事の予言でしょうか。

 

「PRIMA DONNA」

 

本当は意地悪なソプラノ歌手と取り巻きたちの歌なのですが、今日は「幸せにときめく若い二人を周囲の人々も祝福しています」みたいな感じで演奏したいと思います。


「CATS」曲目紹介

5月13日のコンサートのための曲目紹介を書いてみました。

 

「CATS」

 

ミュージカル「CATS」で演奏される曲は、T・S・エリオットの詩にアンドリュー・ロイド=ウェバーが曲をつけたものです。

 

エリオットはノーベル賞作家で、どんな有名な作品を書いたのかと思ったら、代表作は「荒地」という詩、……すみません、読んだことありません。

 

そこでウィキペディアを丸写ししますと、

フレイザー『金枝篇』の聖杯伝説を骨格として、聖書、ダンテ、シェイクスピアなどの引用をちりばめ、意識の流れの手法も用いて、第一次世界大戦後の荒廃した世界と救済への予兆を描きだした難解な詩

……だそうです。

 

読むと眠くなるか、頭が痛くなるか、そういうタイプの詩ですね、きっと。

 

そんなエリオットも児童向けの詩を書いたことがあって、それが「CATS〜ポッサムおじさんの猫とつき合う法」です。

この詩にロイド=ウェバーが素晴らしい音楽をつけてくれました。

 

「OVERTURE」

 

わけの分からない音の大洪水のあと、耳なじみのある「CATS」のテーマが流れてきます。

この前半部分、あまりにわけが分からないので原曲の譜面を見てみると、もっとわけが分かりませんでした。

リズムとハーモニーがややこしくてまるで現代音楽です。

あらかじめ言いわけしておきますと、演奏するのもとっても難しいです。

 

「OLD GUMBIE CAT〜ぐだぐだのおばさん猫」

 

原曲「CATS」にはストーリーらしいストーリーはありません。

いろんな変わった猫が出てくるだけです。

それで大ヒットするのですから、いかに音楽が素晴らしいか分かりますね。

最初に登場するおばさん猫もかなり変わっています。さあ、どのように変なのでしょうか?

 

「GRIZABELLA THE GLAMOUR CAT〜グラマー猫のグリザベッラ」

 

グラマー猫といいながら、実際のグリザベッラは年老いてぼろぼろです。

彼女が「自分がグラマーだった頃」を思い出して歌います。

 

「SKIMBLESHANKS〜鉄道オタクの猫」

 

訳詩をつけるにあたって、鉄道オタクのみなさんにたくさんのトリビアを提供してもらいました。

へー、日本で最初のトンネルはあそこだったのですね。

どうぞ歌詞を聞き逃しませんように。

 

「MEMORY〜メモリー」

 

ミュージカルの名曲はたくさんありますが、その中でももっとも有名でもっとも感動的な曲だと思います。

聴く人は曲の美しさに涙し、歌い手は音域の広さに涙する、名曲中の名曲です。

 

「HEAVISIDE LAYER〜天国の入り口のちょっと下」

 

ミュージカルの最後に歌われる讃美歌です。

 

分かりやすいストーリーがなく、ある意味哲学的でもある「CATS」ですが、今回アンサンブル・メリーはオリジナルストーリーをアレンジしてお届けしました。

観る人によっていろんな受け取り方が成り立つ包容力のあるミュージカルです。

 

♪♪あなただけの「CATS」がきっとある〜♪♪(ミュージカル調で)


二大ミュージカルの午後

5月13日にこんなコンサートがあります。

 

 

トアウェストの楽器店「ロッコーマン」でのミニコンサートです。

 

人気ミュージカルの「CATS」と「オペラ座の怪人」をお届けします。

入場無料です。

ぜひお越しください!

 

 

5月13日(日)15:00〜ロッコーマンホール

ミュージック・ドラマ「CATS」&「オペラ座の怪人」

演奏:アンサンブル・メリー

 

入場無料ですが「東日本大震災・熊本地震災害チャリティー」です。義捐金のご協力をお願いします。

 

 


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